Strawberry Panic

OP・ED、BGM、作画、演出。シナリオ全てがパーフェクトな作品。

舞台はお嬢様学校、
三校が連なるアストラエアの丘。
メインは先輩後輩2組の王道百合です。

脚本がアニメの文法に沿っていて、
言葉選びに無理がありません。

深層心理を暗喩を用いて表し、
詩で結末を暗示したり等、
程良く修辞を凝らしていて美しいです。

ヒール役の人は口下手ですが、
色々と味わいを与えてくれます。

三校の生徒会長は
それぞれの学園を象徴していて面白いですね。

演出ですが、
重要と思われるシーンのいくつかが
今一つ練られていなかったのは残念です。

作画は、特に2クール目以降に、
ちらほら良くない所が目立ちます。
アップにも二割くらいは残念なカットがありました。
製作期間と予算に余裕が無さそうなのが伝わってきます。

ですが、ジャンル的に人を選ぶこの作品が、
2クールでの26話
フルに使って描かれた事は称賛に値されるべきだと思います。

また、三文字作画回でも国内の上手い人が
ノンクレジットで参加されてる場合も結構あったので、
そこはクオリティが図抜けています。
(8話の教会でのスピカ同級生組など)

念の為付け加えると、
ＤＶＤ化の際に修正は無かったという話(又聞きです)。
ちなみに具体的に言うと、上述の作画は沼田さんです。

お嬢様学校と寮を舞台に繰り広げられる、十人十色な恋愛模様を描いた、百合度100％の作品です。

憧れのお姉さまや白馬の王子、ルームメイト、後輩と、あちこちで百合フラグ立ちまくりの展開はまさに花園。
ただ、最終的にくっ付くカップリングが決まっているので、好みが合わないと少し苦い思いをするかもしれません。色々と詰め込み過ぎな感が否めませんが、とにかく百合だけを見たいという方は必見。

なお、ゲーム版はアニメと雰囲気や絵柄が大きく異なりますが、女の子が女の子を攻略する（カップルになる）ことを目指すゲームとして楽しめます。