マリア様がみてる（〜春〜、3rd、4th）

もはや古典とも言える正統百合作品。
本作に触発されて紡がれた物語も、相当量に上るでしょう。

アニメとしては、台詞に違和感を感じる事もありますが、
一方で音楽と映像の同期が絶妙な、二期十一話ラストの様に、
アニメ化が活きているシーンも見られます。

花言葉を調べると、
薔薇以外にも象徴が用いられている事が分かります。

マリみて最高！大好き！！
原作はもちろん最高だけど、アニメも切ない心情表現とかあって、声優さんもイメージに合ってて良かったです。

言わずと知れた超有名作。もはや、この作品なくして今の百合界は語れないと言っても過言ではないでしょう。

憧憬や思慕、友愛、慈愛、時にはそれ以上の想いを抱きながら送る、お嬢様たちの学園生活。思春期の女の子が持つ複雑かつ繊細な感情が、独特な世界観の中、丁寧に描かれていきます。
特別に親しい上級生と下級生の間で姉妹の約束を結ぶ「スール」という慣習や、生徒会役員の面々を「薔薇さま」と呼ぶなど、神聖なお嬢様の世界を極めたような設定が多く、ある種聖域のように外界と隔たりを持った空間は、まるでファンタジー世界のよう。

花園的な美しさ、清廉さ、儚さ、幻想性、神秘性などいった部分を見事に描ききっており、百合界への入り口にも終着点にも成りえる傑作です。